【 私たちからの伝言 】


私たち
オーセンス/ネイチャーは

【 ツアーのカタチ 】
【 自然界での過ごし方 】
【 感性の在り方 】


に対して
 真剣に向き合っています。





【 ツアーのカタチ 】
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辻本が ゲスト様と山を登り始めたのは、今から25年ほど前からになります。

初めは「ゲスト様」というカタチではなく、よくある「一緒に連れて行って欲しい」というカタチでした。当然 プロライセンスを持っているわけでもなく、料金をいただいていたわけでもありませんでした。

ですがいつからか、「お金を払わせてほしい」という声があがるようになりました。その方々に 理由を伺うと、「その辺のツアーよりも よっぽど素敵な時間を過ごせる」「その辺のガイドよりも はるかにプロだ」ということでした。

それまでは「登山ツアー」というものや、「プロガイド」という存在を、ほとんど知らない状態で登山を楽しんでいて、「随分と大量の人数で山登りしている人たちもいるものだなあ」「リーダーっぽい人がいるなあ」くらいのものでした。


その数年後 さまざまな経緯により、eausense/nature を立ち上げると同時に、プロガイドのライセンスを取得するに至りました。

それ以降、事業の一貫として「旅行会社の登山ツアー」「旅行会社の登山ツアーの立ち上げ」「アウトドアブランドの企画」「百貨店や企業の企画」などの ガイド依頼やコンサルティングを、自社のツアーと同時平行して受注してきました。

現在は『 eausense/nature 』としてすべきことに注力すべく、数年前より 事業の一環として行ってきた業務依頼を、全てお断りしているという状況です。



そして 今年2023年。

私たちの『ツアーのカタチ』を、本来 山や自然に没頭していた頃の「原点」のカタチへと 戻すことにしました。

本来の没頭していた「原点」。
それは「山や自然を、自由に ゆったりと ダイレクトに味わう」ということ。


「清々しいほどの 稜線」
「心踊る 風や雨」
「声を失うほどの 朝焼け」
「じんわりする 夕焼け」
「言葉にならない 星空」
「魂が震える 森」
「本能が喜ぶ 火」
「ロマンを味わう テント」
「己と向き合う 岩や雪」


など。

言い出したらキリがありませんが、このような時間を過ごすために、山や自然を自由に探訪してきたのです。

そして そのような素晴らしい時間と体験こそが「豊かさ」につながるのだと信じています。

ただ著名な観光地を巡るだけの時間。ただやみくもに登頂するだけの時間。ただピークを集めるだけの時間。あとで振り返り どこで何をしていたのか全く覚えていないような時間。

私たちは、そういった時間を提供することから
 卒業していきます。


私たちは
『ツアーのカタチ』を、更に既存の枠から出し、「唯一無二」のカタチへと創造していきます。








【 自然界での過ごし方 】
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ここ数年のテクノロジーの発展により「自然界での過ごし方」に 大きな変化があることを感じています。

その主な原因は「信頼度不明な 大量の情報」と「位置情報サービス」です。


元々 自然界を満喫していた時代には、スマートデバイスやインターネットは普及しておらず、「不確定要素の多い」状態で自然界に入っていました。

そのため「地図読み」や「タイムコントロール能力」、「観天望気」や「セルフコントロール能力」、イレギュラーに対応するべき「知識」「技術」「メンタル」が必要でした。

そして今 それらにとって替わるテクノロジーにより、「自然界に入っていくこと」や「自然界の中で過ごすこと」へのハードルが下がり、元々必要だった能力は ほとんど不要となりました。


ですが それらに対して、実はあまり良い印象を持っていません。

理由のひとつは、人間の持つ本来の力を「どうにかなった時 自分ではどうすることもできないような外部デバイス」に完全に依存し、自身の能力は失ってしまうため。

もうひとつは、「不便であること」「不確定であること」「わざわざ行うこと」自体もまた、楽しむ要素の一つだと感じているためです。


家の玄関から登山口、そして山中(自然界)、そして下山口から玄関まで。どこに何があって、どんな風景で、どれほど大変か、何一つとして 全部わかりきっている。そして 今どこにいるのかを、手持ちの機械がアラームを鳴らしてくれる。

それはまるで、「登場人物も、ストーリーも、展開も、犯人も、結末もわかってしまっている小説」を読み、尚且つ犯人を怪しんでいたら「この人が犯人で、この先こうなるよ」って、知らない機械に言われるようなものと同じです。

もちろん世の中には「事前に全てわかっている方が楽しめる」という人もいることは知っていますが、私はどうにも 興が冷めてしまいます。


何事にも「良いこと」「悪いこと」の両方が内在していますが、私たちは それらを選別できる立場にいます。

私たちよりも 遥か昔の人間は、更に情報や物がない状況で、今も尚 私たちを惹きつけてやまない「文化」や「ものづくり」を生み出してきました。

過去が良いとは 単純には言えませんが、今の私たちよりも「人間として優れていた」ことは 間違いないでしょう。


それは情報や ものが無い分、「感性」や「想像力」があり、「五感」や「手足」を使っていたからだと思います。

私の考える「テクノロジーの利便性」は、「人間性の土台の上」にあるべきであり、それぞれ個々の判断で、その「受け入れる 量と幅」を選別すべきだと思っているのです。

私たちは既に、歴史上の数えきれない人々の 叡智と努力の結果の上に 生活を営んでいます。そして 様々な不便を解消し、利便性を高め続けてくれたおかげで、今を生きることができています。

その事実には、心からの「敬意」と「感謝」しかありません。


ただ 行き過ぎた利便性は、本当に必要で有益なのでしょうか。

元来備わっている 人間の力には、人々の営みと世界を「豊か」にする力があると思います。

その力を 取り戻し、日々を豊かにするための時間を

自然界の中で過ごすことこそが

今私たちが選択できる、ひとつの手段だと信じています。


私たちは
『自然界での過ごし方』を、可能な限り「ローテクノロジー」で「創造的」に過ごしていくカタチを目指していきます。








【 感性の在り方 】
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私たちの考える感性とは、「五感」が土台となっています。

そして今 人々の「五感」は、自ら積極的に使用しないと 使われることが少なくなっていることに、貴方はお気付きでしょうか。

私たちの「五感」は、元来 己を「命の危険から回避する」ために発達してきました。

現代日本において、「しっかり見ていないと死ぬ」「間違って口にしたら死ぬ」「ちゃんと聞いてないと死ぬ」「危ない匂いをキャッチしないと死ぬ」「持ち損ったら死ぬ」ということは、悪意を持った外的要因以外では、日常生活では起こり得ません。私たちは そのくらい、平和で安全な環境に生きています。

そのかわりに、人間の関心や 反応反射、心地よさなどは お構いなしの「狂気的な色彩と視覚情報量」「麻薬的な科学の味」「爆音の駅アナウンスや雑踏」「気絶しそうな芳香剤や柔軟剤」「安価で粗雑な衣類や寝具」など、死なないまでも、私たちの機能を破壊するかのような環境は、放っておいたら すぐにでも傍によってきます。

そのうえ「五感にとって変わる」ようなテクノロジーや、良し悪しの判断を「外部デバイス」に委ねる行為など。

そうです。まさに徳川家康の下した「百姓どもは死なぬように生きぬように」です。


一方 自然界では「しっかり五感を働かせないと死ぬ」世界が、当たり前に存在します。

これは 登山でも、焚き火でも、テントでも、同じことが言えます。


ですが、死なないためにも「五感」を使おう。という話ではありません。

死なないための「五感」を使えることは、元々人間ができることなので、あくまで基本的な「土台」です。まずはこの土台の認識が、各々で必要だと感じています。

しっかりと
「見る」こと。
「味わう」こと。
「聞く」こと。
「嗅ぎ分ける」こと。
「触る」こと。

基本的なことなのに、意外と「しっかり」とは行っていないことばかりのようにも思えます。


その「五感」の働きを、自身で感じることができたら「感性」のお話です。

私たち人間には、それぞれの「好み」が存在します。そしてその「好み」が、極めて重要だと感じています。

貴方自身が、訳もわからず 心地よいと感じてしまう

「物事」
「人」
「環境」

それこそが「感性」であり、
「個性」です。


そう。とても単純で、簡単なことなのです。貴方自身が「好きな全て」を選ぶこと そのものが、すなわち「感性」なのです。

しかし このシンプルなことが、なぜかとても難しいのです。


私たち人間はコミュニティの中で生活をし、社会性を保つこともまた「人間的」であるからです。

その上 幼少期より、主体性を要求されない 決まった箱の中で、画一的な価値観の共有を余儀なくされたため、「自分の好きを表に出すこと」に抵抗があることと思います。

貴方の「好き」は、それでいい。表に出していいのです。


ただし 注意しなくてはいけないことがあります。それは貴方以外の人間に「押し付けること」と「迷惑をかけること」です。

それには「真心」や「想像力」も必要になってきますね。



貴方の「好き」は、貴方が大切に、丁寧に、深く、永く、付き合ってあげてください。


その「好き」はきっと、貴方を魅力的に輝かせてくれると、私は信じています。


私たちは
貴方の「感性」の為に活動を行っています。






eausense/nature CEO
辻本裕彰